11月30日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)など世界の主要6中央銀行は30日、欧州ソブリン債危機への国際的協調対応の一環として、市中銀行への緊急ドル資金供給の金利を引き下げると発表した。
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主要国中銀が金融市場の緊張緩和を目指す協調策を打ち出したことで世界の株式相場は急伸。商品相場が大幅上昇したほか、欧州の大部分の国債利回りも低下した。欧州の救済基金の支援能力が当初予定していた規模に届かないことが明らかになって広がった不安が和らぎ、3年ぶりの高水準にあった欧州の銀行のドル資金調達コストも下げに転じた。
RBSセキュリティーズの米国担当シニアエコノミスト、ミシェル・ジラード氏は協調策について、「支えにはなるが、必ずしも形勢を逆転させるものではない」と述べ、投資家が政策担当者の協調を心強く思うという意味で、「影響は何よりも心理的なものだ」と指摘した。
FRBの30日の発表によると、銀行が中銀から翌日物でドル資金を調達する際に支払う市場金利への上乗せ分は50ベーシスポイント(bp)引き下げられ50bpとなる。
マサチューセッツ州の肥満率スワップ協定
FRBに欧州中央銀行(ECB)とカナダ銀行、スイス国立銀行、日本銀行、イングランド銀行(英中央銀行)を加えた6中銀のドルスワップ協定は2013年2月1日まで延長された。「市場環境によって必要になった」場合にいずれの通貨でも資金供給を可能にするため、暫定的な二国間スワップ協定の締結でも合意した。これらの協定も13年2月1日まで有効。
ドル資金を融通するスワップ協定は当初12年8月1日に失効することになっていたが、6カ月間延長される。新金利は12月5日から適用する。現在のオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS=翌日物無担保コールレートと固定金利を交換する金利)に基づくと7日物の金利は0.58%程度と、1.08%から下がる。
日銀の白川方明総裁は30日夜会見し、「国際金融市場が緊張度を高めていることに対応した」と述べ、各国中銀が協調して行動することが「市場の安心感」につながると強調した。
ダウ工業株30種平均は30日、4.2%高の12045.68ドルで終了した。
"米国癌協会"と "スーフォールズ"銀行株
ノムラ・インターナショナル(ロンドン)の欧州シニアエコノミスト、イエンス・ソンダーガード氏は「中銀の協調行動は明らかに良いことだ」とした上で、「しかし問題の核心が欧州のソブリン債市場にあるとき、流動性供給が事態を一変させるとは考えにくい」と指摘した。
欧州の銀行株は急伸。英バークレイズは一時9.4%高、ドイツ銀行も大きく上げた。フランスのBNPパリバとクレディ・アグリコルも上昇した。
FRBは声明で、現時点で米国の金融機関が短期資金の調達市場で流動性を得るのは難しくないが「状況が悪化した場合は効果的に流動性支援を提供する一連の手段があり」これらを駆使する用意があると表明した。
この日の協調行動は短期金融市場の緊張緩和に役立つとみられるものの、ECBがユーロ圏諸国に対する最後の貸し手の役割を担う策ほどの決定的なものとはならない見込みだ。
記事についての記者への問い合わせ先:Scott Lanman in Washington at slanmaBlack in Frankfurt at jblack2
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